指導案は、授業を効果的かつ計画的に進めるための詳細な設計図であり、教師が児童の学びを最大限に引き出すための重要なツールです。とはいうものの最近書いていないような気がしているので、思い出しながら概要をまとめます。
1. 表紙(概要)
指導案の概要を簡潔にまとめ、授業の基本情報を提示します。
- 題名: 「〇年〇組 国語科(単元名)指導案」など、教科や単元を明確に記載。
- 作成者: 担当教師または教員チーム名。
- 日時: 授業日と授業時刻(例: 令和X年X月X日 10:30~11:15)。
- 対象: 学年とクラス(例: 小学5年生 1組)。
- 場所: 授業を行う場所(例: 普通教室、理科室、体育館など)。
2. 単元名と題材
授業のテーマや教材を明示します。
- 単元名: 学習指導要領に基づいた単元名を記載します(例: 「考えを伝え合う文章を書く」)。
- 題材: 具体的な教材や扱う作品名(例: 国語科では「やまなし」、算数科では「分数の足し算」)。
3. ねらい(学習目標)
授業の目標を具体的に記述し、児童が授業を通じて得るべき成果を明確化します。
- 全体の目標: 単元全体を通じて達成すべき大きな目的。
- 例: 「児童が自分の意見を論理的に表現し、他者と共有する力を育む。」
- 具体的目標: 学習の到達目標を細分化します。
- 知識: 内容や概念を理解する(例: 「登場人物の心情を読み取る」)。
- 技能: 操作や応用する力(例: 「構造を意識した文章を書く技能を身につける」)。
- 態度: 学習に取り組む姿勢や協働性(例: 「意欲的に発表や討論に参加する」)。
- 思考力: 問題解決や論理的思考力を育む(例: 「理由を付けて自分の意見を述べる」)。
4. 授業の構成
授業の流れを設計し、全体の時間配分と各場面の役割を記載します。
指導計画の全体像
- 導入(5分):
学習の目的や興味を引き出す活動(例: 前回の復習や導入の発問)。 - 展開(35分):
授業のメインとなる学習活動。個別学習、グループワーク、ICT活用など。 - まとめ(5分):
学びの振り返りと次回授業へのつながり。
例: 時程の具体例
時間 | 学習活動 | 内容例 |
---|---|---|
5分 | 導入 | 前回の学びを復習し、学習課題を提示する。 |
35分 | 展開 | グループ討議を通じて意見を整理し、発表準備を行う。 |
5分 | まとめ | 授業内容を振り返り、次回の課題を共有する。 |
5. 学習活動の詳細
教師と児童の具体的な行動を時間ごとに明記します。
時間 | 児童の学習活動 | 教師の指導 | 教材・教具 |
---|---|---|---|
5分 | 前回の内容を振り返る | 「前回の学びを振り返りましょう」 | ホワイトボード、ノート |
20分 | 問題に対するグループ討議 | 「この課題について意見をまとめてみましょう」 | ワークシート、タブレット |
10分 | グループの意見を発表する | 「どのように考えたか教えてください」 | プロジェクター、スライド |
5分 | 学びを振り返る | 「今日の気付きや学んだことを振り返りましょう」 | 黒板、ふり返りシート |
6. 指導上の留意点
児童の特性や授業の進行で配慮すべき事項を記載します。
- 学習障害や特別支援が必要な児童への配慮:
- 例: 資料を大きく印刷する、ICTツールで視覚的な補助を提供する。
- グループ活動時の進行方法:
- 例: 役割分担を明確にし、活動が停滞しないように促す。
- 安全管理やICTの使い方:
- 例: ネット上での検索時に適切なサイトを選ぶよう指導する。
7. 評価基準
授業目標に対する到達度をどのように評価するかを明記します。
- 評価方法:
- テストやワークシート、観察記録、発表内容など。
- 評価の観点:
- 児童の発言や態度を観察し、協働性や意欲を評価。
- 到達度:知識、技能、思考力、態度など目標ごとに設定。
- 例:
- 「発表内容が具体的であるか」
- 「課題解決に向けて積極的に取り組んでいるか」
8. 授業後の振り返り(記録)
授業実施後に記録し、次回以降の授業改善に活用します。
- 授業の達成度:
- 児童が目標をどの程度達成できたかを記録。
- 想定外の課題:
- 活動の進行中に発生した問題や児童の反応。
- 改善点:
- 例: 「導入部分で説明が長すぎた」「グループ分けが不均等だった」など。
ポイント
1. 具体性を重視
- 教師と児童の行動を明確に記述することで、実施時の流れがスムーズになります。
2. 柔軟性を持たせる
- 予想外の状況が発生した場合にも対応できるよう、代替案や余裕を設けます。
3. ICTの活用を記載
- デジタル教材やアプリを使用する際、その目的や具体的な使い方を記載します。
まとめ
指導案は、授業の目的を明確にし、教師と児童の行動を計画的に整理するための重要なツールです。具体的で柔軟性のある指導案を作成することで、児童の学びを最大限に引き出し、効果的な授業を実現することができます。また、ICTの活用や個別配慮の視点を取り入れることで、現代の教育ニーズに合った指導が可能となります。